イスラム国(IS)・イラク・シリア・クルド情勢

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【スペイン】ラホイ首相・バルセロナ・テロ攻撃による犠牲者追悼 (2017/08/17)

◆ラホイ首相、国民の結束呼びかけ
8月17日に起きたスペインのバルセロナとカンブリスで起きたイスラム国(IS)によるとみられる同時多発襲撃事件について、ラホイ首相は、事件を非難するとともに、追悼メッセージを発表した。以下は声明の全文。(一部意訳)

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バルセロナ・カンブリスでの連続襲撃事件を受けて、カタルーニャ自治政府庁舎で緊急会合を開くラホイ首相。事件翌日、イスラム国(IS)が犯行を認める声明を出した。(2017年8月17日・スペイン首相府公表映像より)

ラホイ首相・バルセロナとカンブリスでのテロ攻撃による
犠牲者追悼と国民結束の呼びかけ

カタロニア自治政府庁舎 2017/08/17

みなさん、こんばんは。遅い時間にもかかわらずお集まりいただきありがとうございます。今夜、バルセロナが、襲撃事件の犠牲者、ならびにご家族、友人の方々にとって、悲しみと追悼と連帯の場となるべく、ここに言葉を述べたいと思います。事件への対応は、目下、私たちにとっての最優先事項であります。

ジハード主義テロを世界の他の都市が被ってきたごとく、今日、その深刻な攻撃を受けたバルセロナに、スペイン全体からの連帯を表明したいと思います。

マドリード、パリ、ニース、ブリュッセル、ベルリン、ロンドンの市民は、バルセロナの市民が直面した苦悩と同様の痛みや不安を経験してきました。私はこの言葉をもってこれらの方々にスペインとその他の世界の国々からの同情、連帯、共感の念を述べたく思います。

卑劣な攻撃に対するスペイン国民が受けた痛苦の証しとして、政府は公式追悼期間を2017年8月18日0時から、8月20日にいたる24時間と設定し、その間、公共施設ならびに海軍艦船は半旗を掲揚するよう通達します。

今日、スペインは、とりわけバルセロナは、各地からの同情と連帯を受けとめています。これは他の都市、国々がテロリズムによって攻撃された際に私たちが寄せた同じ思いでもあります。私たちは悲しみだけをもってひとつとなっているのではありません。私たちの価値観、生き方そのものを引き裂こうともくろむ者たちを打ち倒すという強い意志のもとに、ひとつに結束しているのです。

ゆえに私はこの非道なテロリストの攻撃に対処すべく、できる限り早く国家の法執行機関と会合を持ち、カタルーニャ警察ならびにバルセロナ市警察と会合を持ち、緊密な支援と連携を表明するため、ここバルセロナに入りました。

過酷かつ悲しい日となった今日、すべての治安部隊と情報機関、市民防護、緊急対応部門、すなわち我々の安全を監督するすべての機関が、スペイン国民と政府からあらゆる支援を得られると認識することは重要であります。

卑劣な打撃によって私たちが痛苦に直面しているのは事実ですが、幾年にもわたって献身的な活動をしてきた方々が、長年、私たちを守り、幾多の犯罪計画を阻み、将来もこのために尽くしてきたことも疑いない真実であります。
残念ながら、スペイン国民はテロリズムが引き起こした不条理かつ非道に満ちた痛苦を幾度となく経験してきました。直近の歴史においても、テロの惨禍に直面しましたが、テロは必ず敗亡くするということも私たちは知っています。

これは、各機関の結束と、警察の協力、阻止の取り組み、国際支援、そして私たちの文明社会と民主主義、自由と諸個人の権利の価値を守る確固とした決意によって打ち勝つことができるのです。

テロリズムは、これまでスペインにおいて発揮されたような各政党の広範な合意によってもまた打ち勝つことができうるのです。近いうちに私たちの結束と未来のすべての活動の再構築のためにかつてやってきたようなテロ対策協定を導入する予定です。

みなさん。私たちがバルセロナで今日直面したこの惨劇は、世界の他のたくさんの国々が経験した痛みを結ぶものとなりました。今夜、いまこの場をお借りして、支援と連帯のメッセージをお寄せいただいた世界の指導者の方々すべてに感謝の意を表明いたします。

事件対応を最優先するため、指導者諸氏とはお話をする時間がまだとれておりませんが、後日、個別にメッセージのお礼を申し上げたく存じます。

プッチダモン・カタルーニャ州首相にはすでに申し上げましたが、州首相には、スペイン政府と国家が、犠牲者への支援と被害を受けたご家族の対応、また迅速に被害現場を修復し、卑劣な行為の実行犯を裁きにかけるべく、あらゆる最大限の協力を約束することを最後にあらためてお伝えします。

スペイン全体が、ここバルセロナの住民と同じ心情を分かち合っていることもまた知っていただきたく思います。

今日、テロとの戦いは、私たちが暮らしているような自由で開かれた社会にとって、主要な優先課題です。これは世界的な脅威であり、その対処も世界的になされねばなりません。

正義に基づく、そして恐怖と憎しみに従わない自由、人間と社会の尊厳への熱意を共有するすべての者は、同じ意義にもとに結ばれているのです。

さきほど申し上げましたように、私たちは同じ痛みのもとに結ばれているのは事実でありますが、何よりもこの無法かつ非道なる行為を根絶したいという思いのもとに私たちすべてが結ばれているのです。

スペインが確固とした価値のもとに結ばれていることを忘れてはなりません。それは民主主義であり、自由であり、人権といった私たちが誇りとする価値であります。私たちは歴史のなかでテロリズムに対し、幾度も立ち向かい戦ってきました。そして私たちはつねに勝利を収めてきました。いまこの状況に際し、スペイン国民はあらためて勝利することになるでしょう。

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ラホイ首相は声明で犠牲者への追悼とテロ対策の強化について触れ、また国民の結束を呼びかけた。事件では14人が死亡、約100人が重軽傷を負った。(2017年8月17日・スペイン首相府公表映像より)

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サグラダファミリア教会で犠牲者を追悼するミサ。フェリペ国王、ラホイ首相らが参列した。(2017年8月20日・スペイン首相府公表写真)

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