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イスラム国(IS)・イラク・シリア・クルド情勢

イスラム国(IS)・イラク・シリア・クルド情勢

【動画・日本語訳】ドイツ・メルケル首相2017新年メッセージ 「ともに強くテロに立ち向かう」

◆各国・各組織声明文 ◆IS関連

◆難民政策と過激主義事件で揺れたドイツ
2016年を振り返ったドイツのメルケル首相のメッセージ。冒頭ではドイツ国内であいついだイスラム過激主義による襲撃事件について触れた。「イスラム主義テロリズム」という言葉も出てくる。

【動画1】メルケル首相 新年メッセージ2017 【ともに強くテロに立ち向かう】
(7分09秒)一部意訳・転載禁止

メルケル首相の2015年末のメッセージでは「ISのテロリズム」としたが、「イスラム」の言葉は用いなかった。イスラムを名乗る一部の過激主義者と、一般のイスラム教徒を区別し、イスラムへの偏見を広めないという意図もあったと思われる。

1年前のメッセージと比べてみよう。

【動画2】メルケル首相 新年メッセージ2016 【難民の流入は 『明日のチャンス』】
(6分32秒)一部意訳・転載禁止

2016年はフランスやベルギーに続き、ドイツ国内でも襲撃事件があいついだ。政府や警察は事件の公表に慎重で、「ISの過激主義を背景としたテロ」と安易に結び付けないようにした。保守層からはこれに対する反発の声も出た。新年メッセージでの言葉の変化は、苦悩するドイツの実情を示しているかのようだ。

オバマ政権も「イスラム・テロ」を安易に使うのを避けてきた。一方、トランプは早いうちからこの言葉を使い、オバマ大統領やクリントンがテロの実態を隠蔽しようとしている、と批判している。

【動画3】トランプ氏、最初の選挙メッセージ(2016年1月)(30秒)一部意訳・転載禁止

トランプが大統領選挙キャンペーンで最初に制作した広報映像。「過激イスラムテロ」「ISの首を切り落とす」「イスラム教徒の一時入国禁止」などインパクトのある言葉が並ぶ。最後に出てくるメキシコから越境しているような映像がモロッコにあるスペインの飛び地で撮影された別のものとの指摘も出た。その後、この映像は公式サイトでは見られなくなったが、トランプの考え方自体は変わっていないだろう。

ドイツでは今年、連邦議会選挙が予定されている。メルケル政権の難民政策とIS問題の対応への不満や反発を取り込むかたちで右派政党が票を伸ばす可能性もある。メルケル首相の新年メッセージは、イスラム過激主義と難民問題で揺れるドイツの姿を映し出している。一方、アレッポの悲劇に触れ、ドイツが難民を庇護し、受け入れたことは正しいことだったとし、テロリズムと難民問題を混同させないよう分けている点も押さえておきたい。

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2016年に起きた事件。イスラム過激主義やISとの関係が不明なものも含まれる。当局も事件の発表では過激主義との関連付けには慎重だった。ほかにも6月にイタリア系ドイツ人が映画館に立てこもり警察に射殺された事件があったが、警察は過激主義とは無関係としている。ドイツの庇護政策によって助けられた難民がいる一方、あいつぐ事件のなかで、政府の難民政策への反発が広がったのも事実だ。

◆IS・イラク・シリア・クルド情勢の
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