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イスラム国(IS)・イラク・シリア・クルド情勢

イスラム国(IS)・イラク・シリア・クルド情勢

動画【シリア民主軍SDF声明・日本語訳】イスラム国(IS)「首都」ラッカの解放作戦開始を宣言

◆IS首都攻略めざす「ユーフラテスの憤怒作戦」
11月6日、シリア民主軍(SDF)は、武装組織イスラム国(IS)が「首都」とする拠点都市、ラッカの解放作戦を開始したと宣言した。SDFは、クルド組織、人民防衛隊(YPG)が主導する勢力で、アラブ人、トルクメン人、キリスト教徒なども含めた連合勢力である。作戦は「ユーフラテスの憤怒作戦」と名づけられ、SDFは対ISの戦線に展開する武装各組織の連携のために作戦室を設置した、としている。

【動画】シリア民主軍・ラッカ解放作戦開始・声明(一部意訳)
ラッカ解放作戦は、「ユーフラテスの憤怒作戦」と名づけられている。地上のSDFが主導する部隊がラッカ近郊の農村部に展開し、上空からは米軍機などが、IS軍事拠点や補給網を断つために橋などの要衝に空爆を加える形で進められることになる。中央で声明を読み上げる女性は、ジハン・シェイク・エヘメド作戦室報道官(35歳)、ラッカの出身。

シリア民主軍(SDF)声明(2016/11/06)

勇敢かつ、辛苦に耐えるわがラッカ住民へ

我々、シリア民主軍(SDF)中央司令部は、ラッカで待ち続けてきた英雄的な住民に、吉報を届ける。我々は、ダアシュ(=IS)のテロリストから、ラッカと近郊部を解放する大規模軍事作戦を開始した。彼らの「国家」の首都とされてきた都市に対する作戦は、2016年11月5日(土)夜に開始された。ラッカ解放と、戦線と戦闘に参加する諸組織の連携を進めるために、「ユーフラテスの憤怒作戦室」が設置された。 

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シリア民主軍(SDF)は、「民主主義・世俗主義・連合主義」を標榜し、昨年10月に結成。主導勢力はクルド組織・人民防衛隊(YPG)とその女性部門YPJ、アラブ人組織、キリスト教徒、トルクメン人など。自由シリア軍系は一部組織が参加しているが、対立関係にあるグループも多い。米軍主導の有志連合軍は対IS戦略で、SDFに軍事協力している。シリア地図の青いラインはユーフラテス川で、黒文字はアラビア語、赤はクルド語、青はシリア文字。(シリア文字はアッシリア人シリア正教会などキリスト教徒が使う)

この状況において、我々は、世界と各地の民主勢力、大いなるシリア人民、そして作戦が遂行されるラッカの親愛なる住民が、世界テロの首都を封じ、壊滅させると確信している。我々は、この大いなる決戦に勝利するであろう。我々がコバニ、テル・アブヤッド、ハサカ、ホル、シャッダーディ、マンビジで勝利したごとくである。

ラッカは、アラブ、クルド、トルクメン人からなる勢力、SDFの旗の下に結集した英雄たちによって、そしてYPJ・YPGの積極的な参加、さらには国際有志連合の協力のもとに解放されるだろう。

ダアシュのテロに対峙する世界と地域の諸勢力が、国際テロの中心部を排除する名誉に加わることを我々は呼びかける。また、わが軍へのあらゆる物質的、道義的、政治的支援を求めるものである。同時に、人道諸機関が、テロリスト・ダアシュから解放されるラッカ住民のための人道支援に取り組むことを願うものである。

ラッカと近郊の勇敢なる人民諸氏は、わが軍と有志連合軍の標的となるような敵の集合地点から遠ざかることを呼びかける。そして解放される地域に向かい、ひいては解放勢力の戦列に合流することを求めるものである。

シリア民主軍(SDF) 総司令部
「ユーフラテスの憤怒」作戦室
2016年11月6日

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ユーフラテスの憤怒作戦に参加する合同部隊。YPGが主要勢力である。SDF最前線のアイン・イサからISの「首都」ラッカまでは約50キロ。SDFは、8月末にマンビジからISを追い出し、ラッカ攻略の準備を進めていた。(シリア反体制勢力モニターSROより)

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黄色に赤い星がYPGの旗。左の文字には、クルド語で「ユーフラテスの憤怒作戦:自由と民主主義のシリアのためのラッカ解放」とある。(YPG写真より)

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米軍など有志連合も空爆などで作戦に協力することになる。米軍特殊部隊は直接、シリアに入り、これまでIS壊滅作戦でSDF・YPGと連携してきた。写真はクルド部隊と共闘する米軍特殊部隊兵士。今年5月、クルド・メディアが報じた映像で、米兵がYPG章をつけて行動していたことにトルコは強く反発。トルコはYPGをクルディスタン労働者党(PKK)指揮下のシリアにおける「テロ組織」と見なしている。右の米兵は、YPG章(黄)に加え、女性部隊YPJ章(緑)もつけている。(クルディスタン24映像より)

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