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イスラム国(IS)・イラク・シリア・クルド情勢

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【オバマ大統領】9・11事件から15年・日本語訳

オバマ大統領は、9・11事件から15年を迎えるにあたり、毎週のビデオ演説で「9・11事件で亡くなった方々が遺したものを守り続ける」とするメッセージを出した。一方、アルカイダ指導者ザワヒリ師も事件から15年に際しての声明を出している。(アルカイダ声明) 以下はオバマ大統領のメッセージ全文。(一部意訳)

【動画】オバマ大統領「9・11事件で亡くなった方々が遺したものを守り続ける」

大統領としては最後となる今年のオバマ大統領の9・11メッセージ。大統領はこのスピーチを「人種、性別、民族、信条を越えた多様性や寛容性がアメリカを偉大にした」と結んでいる。「アメリカを再び偉大に」をスローガンに選挙運動を展開してきたのはトランプ共和党候補だ。イスラムや移民への過激な発言を繰り返すトランプ氏や、アメリカ社会が不寛容に向かうことに対する懸念を、9・11に際したメッセージに盛り込んだのではないかとさえ感じてしまう。

アメリカ・オバマ大統領
9・11事件で亡くなった方々が遺したものを守り続ける
(2016年9月10日・ホワイトハウス

15年前、なにげない1日として始まった9月のあの日は、わが国の歴史においてもっとも暗い日のひとつとして刻まれることとなりました。ツインタワー・ビルが瓦礫となって崩れ落ちたのです。 ペンタゴンは炎に包まれました。ペンシルヴァニアの地上に飛行機の残骸が焼け広がりました。

およそ3000人の罪なき人びとの命が奪われました。息子さんや娘さん、夫や妻、隣人、同僚、友人たちです。彼らは、人種、宗教、肌の色、信条にかかわりなくアメリカ全土と世界各地からの様々な人びとでした。


今週、私たちは、犠牲となった方々をあらためて追悼いたします。いまも傷に苦しむ生存者の方々に思いを寄せたいと思います。また、人びとを救うために、危険を顧みず最初に行動してくださった方々に感謝いたします。そして、公務に仕え、命がけで私たちの安全を支えた多くのアメリカ人、男女の制服職員、外交官、情報機関、国土安全と法執行機関のプロたちに、敬意を表します。

この15年で、じつに多くの変化がありました。9・11事件の攻撃を仕掛けたアルカイダ指導部に対しては、壊滅的な打撃を与えてきました。オサマ・ビン・ラディンに、正義の裁きを下しました。国土の安全を強化して攻撃を阻止し、多くの命を救いました。 同時にまた、ボストンからチャタヌーガ、サン・バーナディーノからオーランドでの一連の悲劇のように、テロの脅威は徐々に広がってもきました。

ゆえにアフガニスタンイラク、シリア、その他の地域においても、我々はアルカイダやISILなどのテロ集団には、今後も容赦しない姿勢をとり続けます。彼らを壊滅し、国土を守るためにあらゆる努力を続けます。

この15年間を省みたとき、変わっていないものを思い起こすこともまた大切です。それは、私たちアメリカ人が心に抱く、基本的な価値です。私たちを支える克服心です。テロリストが何をしようと、合衆国を打ち負かすことなどできはしないのです。彼らがただ望んでいるのは、私たちのありようを追い詰め、私たちの人生の価値感をテロで脅かそうとすることなのです。 我々アメリカ人は、決して恐怖に屈しません。

今週、9・11の意志力をあらめて思い起こしたく思います。私たちがアメリカであることは変わっていません。すなわち、危険に立ち向かった英雄たちや、ハイジャック犯を阻止した市民であり、苦悩を希望に変えようとしてきた家族たちであるのです。私たちは、ともに心を寄せ、兄弟、姉妹を守る信念で結ばれたアメリカであり続けているのです。

テロにどう立ち向かうか。私たちを分断しようとする者たちに屈することはできません。一方で、社会の仕組みを損なうかたちで対処するべきではありません。なぜなら、人種、性別、民族、信条を越えた、私たちの多様性、あらゆる資質を受け入れる心、すべての人に公平に接する姿勢は、 この国を偉大なものとした一部であり、これこそが打ち勝つ力を与えてきたからです。この価値に誠実であるならば、事件で亡くなった方々が遺したものを守ることができるでしょうし、国民を強くし、自由を享受させ続けるでしょう。

皆さんと、アメリカ合衆国に神のお恵みのあらんことを。

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9月11日、国防総省ペンタゴン)前での追悼式に出席したオバマ大統領。(ホワイトハウス公表映像より)

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