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イスラム国(IS)・イラク・シリア・クルド情勢

イスラム国(IS)・イラク・シリア・クルド情勢

動画【ヌスラ戦線・日本語訳】「戦列に加わろう」(出撃編・軍事訓練編)

◆IS以外の武装組織

◆ヌスラ戦線も映像駆使し外国からの志願者勧誘
イスラム国 (IS)は、プロパガンダ映像を効果的に利用することで知られるが、ヌスラ戦線も映像をいくつも制作してきた。これはヌスラ戦線が昨年公開した映像で、外国人を戦闘員に勧誘する目的でつくられたもの。

【ヌスラ戦線・動画1・日本語訳】「戦列に加わろう」(出撃編)(転載禁止)
ヌスラ戦線の広報動画「戦列に加わろう」(出撃編)。シリア・アレッポ広報部門の制作。アッラーが守ってくれると鼓舞したり、ウンマイスラム共同体)のための殉教への覚悟などはISと同じだ。ISと異なるのは、革命(セウラ)という表現を使っているところ。逆にISがよく使う「カリフ国の兵士」という言葉は聞かれない。

メディア戦略に力を入れるイスラム国(IS)と比べてシンプルなものの、近年はドローンやアクションカム(GoPro)を使った映像も交える工夫をしていた。この映像では英語字幕を入れて、最後に「戦列に加わろう」 と外国からの義勇兵参加を呼びかける。シリア内戦への外国人志願者のおもな流入経路だったトルコは、欧米諸国からの要請もあって昨年ようやく国境警備を厳しくした。ヌスラ戦線への外国人流入も減ったと思われる。

こうした状況のなか、ISは「支配地域への移住ができぬ者は、自分のいる地で決起せよ」と各地での攻撃を呼びかけ、欧米や東南アジアでの襲撃事件につながった。アルカイダも単独決起型攻撃を称賛するが、ヌスラ戦線はアルカイダとの関係がありながらも世界各地での襲撃を直接的には扇動してこなかったし、先月末にはアルカイダとの関係を解消する方針を表明した。

【ヌスラ戦線・動画2・日本語訳】「戦列に加わろう」(軍事訓練編)(転載禁止)
これは出撃編とセットで公表された「戦列に加わろう」軍事訓練編。短いながら実弾野戦訓練の様子を紹介している。シリア・アレッポにある「殉教者アブドラ・アッザム軍事キャンプ」と思われる。

ヌスラ戦線がシャム・ファタハ戦線(またはシリア征服戦線)に改名した数日後には、アレッポで反体制各派と部分共闘して政府軍への攻勢をかけている。自爆車両突撃を敢行するなど、かつてからの軍事的戦術は踏襲しているようだ。

これまでに多数の外国人戦闘員が家族、子どもとともに入り込んでいる。アルカイダ関連組織という看板を取り払ったことが、新組織の内実や他派との関係、政治環境にどう影響するか。その動向が注目される。

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