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イスラム国(IS)・イラク・シリア・クルド情勢

イスラム国(IS)・イラク・シリア・クルド情勢

〔アメリカ・イラン〕オバマ大統領・イラン新年ノウルーズへのメッセージ 2016

◆各国・各組織声明文

◆イラン国民に向けた「新年ノウルーズ」メッセージ
オバマ大統領は2009年の就任以来、毎年、イランの新年に当たる春分の日に国民に向けてペルシャ語の翻訳を付けたビデオ・メッセージをホワイトハウスから発し続けてきた。「核なき世界を目指す」との一応の努力のひとつかもしれないし、またオバマの個人補佐官のひとりがイラン系アメリカ人女性ということも影響しているだろう。

【動画・日本語訳】オバマ大統領・イラン新年ノウルーズ・メッセージ2016
(2016/03/19 ホワイトハウス公表映像・一部意訳)
オバマ大統領は2009年の就任以来、毎年、イラン国民に向けてペルシャ語つきのビデオメッセージを出してきた。今年で大統領任期最後となるためオバマ大統領としてのノウルーズ・メッセージは今年で最後となる。(フェレイドゥーン・モシーリーの詩は上手く訳せなかったのでご容赦)

ホワイトハウスでのノウルーズ・イベントはこのスピーチだけに終わらず、ミシェル・オバマ夫人のホストのもと、招待客を招いて盛大にイラン料理が振舞われたほか、伝統の踊りの催しも開かれた。ホワイトハウスでは特定の宗教だけをもってイベントをしない。クリスマスもあれば、ユダヤ祝祭ハヌカもやる。そういう意味では合衆国を構成する多様な文化への理解や啓発と同時に、集票キャンペーンとしての役目もあるだろう。

f:id:ronahi:20160426224344j:plainノウルーズを祝い、ホワイトハウスで開かれたイランの伝統舞踊。在米イラン系アメリカ人も各地から招待されたほか、イラン料理も振舞われた。ただしイスラム革命後のイラン国内では、公の場で女性が華美なダンスを踊ることに違和感を覚える国民も少なくないので、イラン向けメッセージを意識したならもう少し配慮があってもよかったのではないかと言う声も。(2016年・ホワイトハウス公表映像)

もちろん国家の建前とは裏腹に、水面下では両国とも熾烈な諜報戦や工作戦をしているのは周知のことだし、武装組織イスラム国(IS)情勢を通じた、シリアやイラクでのイランの影響力の浸透は、アメリカのあらたな懸念材料となっている。

例えば、核開発を続ける北朝鮮の国民に向けて、安倍首相がビデオや音声でメッセージを送り、毎年欠かさず、首相官邸在日コリアンを各地から招待して朝鮮料理や伝統舞踊の行事を催すというのは、まあなかなか想像できない。イランとの関係が冷え切ったなかでもオバマ大統領は、就任以来7年、毎年、ビデオメッセージを発してきたわけで、少なくともイラン国民には伝わったろうし、とくに若い世代の心情には変化を与えただろう。そこは「核なき世界」でノーベル平和賞を受賞した彼なりの努力なのだろうか。

大統領任期満了を持って今年で最後となるオバマのノウルーズメッセージだが、次期大統領にも引き継がれてほしいところである。もしトランプがメッセージを引き継ぐなら、どんな「ノウルーズ」になるか、それはそれで見てみたい気もする…。

【ノウルーズ】春分の日を新年として祝うノウルーズは、ゾロアスター教に由来するといわれ、イランをはじめ中央アジアで広く受け継がれている。イランではノウルーズと発音するが、クルド民族はネウロズと呼ぶ。いずれも「新たな日」を意味し、この春を境に、新しい希望の1年が始まる。この日が来ると、イランでは日本のお正月のように親戚や友人の来客をもてなす。オバマ大統領が言うハフト・スィーン(「7つのS」の意味)は、リンゴ、ニンニク、酢、青草などいずれもペルシャ語でSの頭文字で始まる7つの縁起物をそろえて多幸を願う。「揚げ魚を添えたサブズィーポロー」は、揚げ魚を添えたハーブ入り炊き込みご飯。ヌン・べレンジは米粉を用いたクッキーでいずれもイラン料理。

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