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イスラム国(IS)・イラク・シリア・クルド情勢

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【IS機関誌・日本語訳】ベルギー・ブリュッセル攻撃戦についての「巻頭言」全文1(ダービク14号)Dabiq14

◆ISベルギー・ブリュッセル攻撃戦についての巻頭言・全文(1)
武装組織イスラム国(IS)は4月13日、機関誌ダービク(DABIQ・英語版)をウェブ上で公表し、3月22日に起きたベルギー・ブリュッセルでの連続自爆攻撃を巻頭言で特集した。その日本語訳を2回に分けて掲載。以下はその全文。【宗教的な表現も多用されているため、翻訳は一部補足の上、平易に意訳した箇所もあります】

ダービク第14号・巻頭言(1)
万有の御主、アッラーにこそすべての称讃あれ。アッラーの使徒ムハンマド、そのご家族、ご教友に祝福と平安あれ。
およそ2年にわたり、カリフ国※訳註:イスラム国のこと)ムスリムはその最愛の同胞兄弟、姉妹、子どもたちが十字軍の戦闘機によって容赦ない爆撃にさらされているのを見てきた。虐殺の現場、路上に血や手足が飛び散った光景は信仰者※訳註:ムスリムのこと)たちにとっていまや日常の一部である。その報復を切望する思いは、種子から萌芽となり、嘆き悲しむ未亡人や困窮した孤児たち、厳粛なる兵士たちの心のうちで着実に育ち、果実は収穫を待つのみとなった。 十字軍は、世界のすべての抑圧された人びとの「自由」と「正義」を掲げるが、実際は、それがムスリムウンマ(共同体)に敵対するものとして無際限に仕向けられていることを、彼ら圧政者どもは十二分に分かっているのだ。ウンマの憤激の矛先が奴らに向けられ、現実に目覚めさせるのは時間の問題であった。

f:id:ronahi:20160414213744j:plainISの英語機関誌・ダービク第14号表紙。巻頭言ではベルギー・ブリュッセル連続自爆攻撃について取り上げ、「事件はシリア・イラクでのムスリム同への空爆に対する復讐だ」などとしている。

 


ムスリムひとりひとりの死こそ、その地位に関係なく、信仰者は重く受けとめているのだ。地球上の不信仰者を根絶やしにするよりもはるかにである。シャリーアイスラム法)が不信仰者の地への侵攻戦を求める一方で、まさに敵対者どもは自国民がカリフ国に積極的に戦争を仕掛ける以前から、すでに(我々への)対処の手を進めてきた。これは明白な現実である。ムスリムの辛苦がなくなり、すべての統治がアッラーのためのものとなるまで、イスラム国の道に立ちはだかるすべての不信仰者は一切の容赦もなく殺されることとなろう。

攻撃はヨーロッパの中心地、ブリュッセルに対してなされた。その地は流血にまみえ、ジハード戦士の足で踏みしだかれた。数年前にイラクで上がった炎は、いまベルギーの戦場を焦土にした。それはさらにヨーロッパや西側諸国の十字軍のほかの地へもまもなく広がることになろう。 パリは警告だった。ブリュッセルはその警告喚起だ。これからさらに壊滅的で、より悲惨な事態が、アッラーの御意のもと、起きることになるのだ。およそアッラーは、御自分の思うところに十分な力をお持ちになられる。だが人びとの多くは知らない。

現代の熾烈な戦争を戦い抜いてきた幾年にわたる教訓から学んできたゆえに、イスラム国の兵士たちは、その敵対者ども自身の地に、死と破滅の暗黒の日々を到来させることを約束するのだ。

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アッラーの兵士たちの行くところすべてを、銃弾と爆弾の炸裂片が引き裂くだろう。生き残ったとしても身体的、精神的に深い傷を残し、まばたきをしようとも目を閉じた瞬間、悪夢に恐怖しなければならなくなるのだ。

ふさわしき場所に置かれた爆弾の炸裂、あちこちで鳴り響くサイレンの音。経済、社会基盤、収入源へのダメージは、その者どもの生活を想像以上に過酷なものへと追い込むこととなろう。そして、それらの地だけでは終わらない。アッラーの統治が東西隅々に及び、ムスリムが不信仰者どもに汚く足蹴にされず、大手を振って歩けるようになるまでは、終わらないのだ。

死する運命への畏れを分からぬまますべての死力を尽くして攻撃せんとする悪魔の下僕しもべどものごとくでなく、慈悲授かりし下僕は御主にまみえ、アッラーに受け入れ給わるべく準備が整っている。※訳註:イスラム国兵士は戦いに命を捧げて殉教する準備ができているという意味)

不信仰者どもは爆弾や雇い兵らによってイスラム国を阻止できるなどと思い込んでいるだろうが、カリフ国の兵士たちは万有の創造者、アッラーにこそ平伏ひれふす者たちだということを知らねばならない。人間に平伏すなどありえぬことである。十字軍どもは、他方、敗北を受け入れる以外にいかなる選択肢もないのだ。 この者どもの傲慢さが今日、(イスラム国兵士を)阻止しているかもしれないが、結局、最後には赦しを請い、ジズヤ(人頭税)を差し出すことを求めるのは、もはや時間の問題でしかない。 それが (十字軍の)国土で、アッラーの兵士たちがアッラーの成就のもと、祝福されし攻撃作戦をいくつも遂行させたのちのことになるのか ― あるいは十字軍どもの決意が分解し、侵攻戦に決起するライオンたち※訳註:イスラム国兵士のこと)の足元に屈服する前のことになるのか、なのだ。
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事件の報道写真を引用しながら、ブリュッセル・ザベンテム空港とマールベーク地下鉄駅での自爆攻撃を「復讐の攻撃戦」と主張するダービク14号。今回の巻頭言はパリ襲撃事件やエジプトでのロシア旅客機爆破の際のダービク巻頭言(12)と異なり、コーランの一節からの明確な引用がない。(IS機関誌ダービク14号)

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