イスラム国(IS)・イラク・シリア・クルド情勢

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【フランス・オランド大統領】イスラム国(IS)パリ襲撃事件 「国防会議後の演説」(日本語訳)

【動画】オランド・フランス大統領「国防会議後の演説」(日本語訳)
武装組織イスラム国(IS)によるパリ連続襲撃事件の翌日、国防会議直後に出されたオランド・フランス大統領の国民向けメッセージ。国民に結束と同時に冷静さを求めている。パニックで社会分断や混乱が起きる事態を防ぎつつ、同時にISに対してはより強い対応をすることになるだろう。今回の事件を受けて、フランス軍のシリア空爆はさらに強化されるのは間違いないが、それがフランス国土の安全と、シリア・イラクのIS支配地域で戦火にさらされる住民にどれだけの影響をもたらすのかは未知数だ。報復感情が増幅されシリアの一般市民がフランス軍戦闘機の空爆で犠牲となるのなら、また別のいくつもの悲劇を招くことになる。一方、ISが存在する限り支配地域の住民は恐怖に怯え続け、同時に過激思想を刷り込まれた「ジーハド主義者」が世界で引き起こす無差別攻撃への懸念は消えない。シリア、イラクの戦乱から生まれた過激主義組織が、ヨ-ロッパだけでなく、アジアにも広がる可能性がある。ISという未曾有の過激組織をどうすれば壊滅させることができるのか。世界は難しい対応を迫られている。
フランス・オランド大統領「国防会議後の演説」
(パリ・2015年11月14日) 大統領府

国民の皆さん。パリとサン・ドニのフランス競技場近くで昨日発生した事態は、戦争行為であります。この戦争に直面して、わが国は適切な決断をもって臨まねばなりません。これは武装テロリスト、ダアシュ(イスラム国)、武装ジハード主義者が、フランスに対し、そして私たちが世界で守る価値に対し、そして私たちの存在そのもの、つまり地球全体に語りかける自由な国に対してなされた戦争行為です。

この戦争行為は、国内の共謀者とともに国外で準備され、組織され、計画されたものであり、捜査によって共犯者は明らかとなることでしょう。

残酷極まりない一連の行為で、現在までに127名が死亡し、多数の負傷者が出ています。被害者のご家族は悲嘆と悲痛のなかにあり、わが国も悲しみが覆っています。

私は、3日間の国民服喪期間の政令を出しました。わが国民と国土を守るため 非常事態の一環としてあらゆる措置が講じられつつあります。国内治安部隊と軍 ― とりわけテロリストを制圧した昨日の任務に敬意を表します ― 軍と国内治安部隊は最大限の総力を投入しています。すべての措置が最高度の対応能力で発揮されるよう私は明確にいたします。

この数日間は、軍の要員がパリでのパトロールを強化します。フランスに対し、卑劣で恥ずべき形の暴力を通じた攻撃が加えられました。ゆえにフランスはダアシュ(IS)の蛮行に対して、いっさいの容赦なく対処します。これらは法の枠組みのなかで、あらゆる適切なる手段をもって 国内外のすべての現場において適切な手段であらゆる行動がとられるでしょう また私たちと同様にテロリストの標的となっている私たちの同盟国と連携して進められるでしょう。

わが国がこれほどの悲痛のなかにあり、これほど深刻で、この決定的な時期に際して、私は国民の団結、結束、冷静さを呼びかけます。 この厳しい試練において、私は国民の集結を求めたいと思います。このため月曜日にヴェルサイユにて両院合同会議で国会で呼びかけます。フランスは強い国です。たとえ傷ついたとしてもつねに立ち上がります。

たとえ私たちを悲しみが襲っても、フランスを動揺するものは何ひとつありません。フランスは堅固であり行動的です。フランスは蛮行に対し勇敢に立ち向かい 勝利することでしょう。 歴史はこのことを思い起させてくれます。私たちが今日結集することができる力は、それを確信させるものです。

国民のみなさん、私たちが守るもの、それは私たちの祖国です。しかし、それをはるかに超えるものがあります。それは人類の価値感です。フランスはその責任を担うことができます。いまこの必要不可欠な団結を示すことを 私はみなさんに呼びかけます。

共和国万歳、フランス万歳!

フランス共和国大統領
フランソワ・オランド